「レントゲン・スクール」 11月開講 第1期生徒・募集開始
1991年のオープン以来、日本の現代アートシーンを牽引してきた「ラディウム-レントゲンヴェルケ」の代表・池内務による現代アート講座「レントゲン・スクール」が、この秋開講します。全6回、11月〜1月にかけての集中講座で、「現代アートをもっと知りたい」という現代アートファンの方から、「そろそろ現代アートを買ってみたい」というコレクター志望の方、あるいは「将来ギャラリスト、キュレーターになりたい」というプロ志向の方まで、幅広く役に立つ実践的な講座になっております。各回、「作品論」「美術史」「キュレーション」「マーケット」といったテーマを設け、深く現代アートを掘り下げていきます。テーマによってはゲスト講師を呼び、多面的な講義を行います。20数年間、日本の現代アートシーンを走り続けた池内氏だから語ることができる現代美術の姿を知り、受講者ひとりひとりが現代美術とどうかかわっていくべきかを学べるこの貴重な機会をぜひご活用ください。
【講座概要】
日程:全6回、土曜日開催 11/22、11/29、12/6、12/13、12/20、1/10
時間:19:00~20:30(90分)
場所:ラディウム-レントゲンヴェルケ(東京都中央区日本橋馬喰町2丁目5−17)
受講費用:全6回 18,000円(毎回1ドリンク付)
定員:20名 ※先着順。定員となり次第、締め切らせていただきます。
おかげさまで満席となりました。第2期の募集が始まり次第、告知いたします。
受講お申し込みは、
「お名前」「メールアドレス」「お電話番号」をお書き添えの上、
info@artdiver.moo.jp
TEl/FAX 03-5352-1023
ART DIVER「レントゲン・スクール」担当まで
※受講代金は前払制となります。メールにてご案内しますので、「クレジットカード払い」「銀行振込」からお選びください。
※お申し込み後のキャンセルは原則受け付けておりません。
【講義内容】
第1回(11/22)はじめに「いま現代アートという言葉は何を指すか」
「現代アート」の定義は、ますます多様になっています。初回は総論として、池内自身の考える現代アートの姿を軸に、現在のアートの状況を見渡します。20数年で現代アートを巡るぐる状況がいかに変わったかを知り、その変化の中においても揺るがない「現代アートの核」とは何かを見い出します。
第2回(11/29)作品の読み解き方「キーファー〜YBA〜高田姉妹まで」
ここでは個別の作品を教材として、作品の読み解き方を学びます。現代アートにとってコンセプトとはどういった意味を持つのか、現代アートにテクニックは必要なのか。そして個別の作品の深い理解を通して見えてくる「時代、場所を超えた共通点」に話は及びます。
第3回(12/6)美術史の学び方「91年前後で、現代アートは何が変わったのか」
ゲスト講師に東京画廊の山本豊津氏を迎え、レントゲン藝術研究所が立ち上がった91年以前の現代アートを学びます。91年以降、レントゲン藝術研究所を起点に現代アートの状況は大きく変わりましたが、そこにある「断絶」と「継続」を探り、今の現代アートを理解する補助線とします。
第4回(12/13)キュレーションとは何か?「キュレーションの作法」
キュレーションという言葉が身近になってきましたが、アートにおけるキュレーションとは何を意味するのでしょうか。この回では、「キュレーション」を理解することで、展覧会をより深く知り、単なる作品鑑賞に終わらない展覧会の読み解き方を学ぶます。
第5回(12/20)美術と経済「アートの価格ついて。アートマーケット入門」
アートの価値は、「アカデミックな価値」とともに「経済的価値」があり、両者は切っても切れない関係にあります。この回では、シンワアートオークション、AAAA(Asia Art Auction Alliance)にて現代アートを扱ってきた田邊真吾氏を迎え、アートの価格形成と資産価値について、さらには経済的側面から判断するアートの購入方法について学びます。
第6回(1/10)総論「これからの現代アートはどうなるか」
最終回では、これまでのテーマを振り返りつつ、「広がるアートインフラ」「アートフェア」「コレクション形成」など、触れることのできなかったテーマなどについて話していきます。また、急激に変わりつつある現状を分析し、今後の現代アートについての試論を展開していきます。
講師紹介:池内務
1964年生まれ。ラディウム-レントゲンヴェルケ代表。
1991年6月6日東京・大田区の大森に「レントゲン藝術研究所」をオープン。以降4度の移転を経て、2008年3月より日本橋馬喰町の「ラディウム」を中心に活動を行う。これまで「レントゲン」が輩出したアーティストには、村上隆、小沢剛、会田誠、飴屋法水、小谷元彦、篠田太郎、中山ダイスケ、フロリアン・クラール、サイモン・パタソンらがおり、まさに90年代以降の日本現代美術シーンを牽引してきたといえる。また、評論家・椹木野衣のデビュー・キュレーション「アノーマリー」展が開かれたも同ギャラリーであった。現在も、「hyper technik」(超絶技巧)、「solid shock」(固体衝撃)、「clever beauty」(怜悧美学)をコンセプトにかかげ、企画展を開催。また、またキュレーターとして、「巧術」展(スパイラル・高島屋美術画廊)を毎年開催し、「技巧」と「作品コンセプト」によって練り上げられた日本の現代美術の新しいあり方を提示している。「レントゲン藝術研究所」にかんしては、雑誌「mazurek[マズルカ]」誌上にて、椹木野衣による新連載「『レントゲン藝術研究所』という時代」がスタートしたところ。こちらも参照のこと。